プレイバック東海公営~東海菊花賞1997年

ゲッターズK
★東海菊花賞
 指定交流競走となって2回目の東海菊花賞。昨年はマルブツセカイオーがいた。結果はホウエイコスモスを交わしきれず2着に敗れたが、3~4角にかけて前を追いつめていくときの場内のどよめきは、馬券を離れて「我らがセカイオー」という思いが伝わってくるいいシーンだった。
 さて、今年だが、残念ながら地元勢は近年にないほど層が薄い。ライフアサヒが形の上では2連勝中と復活のノロシをあげているが、かつての、全盛時の研ぎ澄まされた瞬発力は失っている。正直いって、「他が弱いから」にすぎない。
 中央勢は4頭が参戦。なかでも3頭が抜けている。交流競走で毎度おなじみのキョウトシチー、キソジゴールド、そしてトーヨーシアトル。この3頭でどうしょうもない。どう組み合わせるかだけが、馬券のポイントだった。
 外へ出していきたいキョウトシチー。2枠を引いたのがどうでるか。トーヨーシアトルは鞍上も踏まえると、まず掛かることを計算にいれてなおかつそれでも押し切れるだろうか。実力では少し見劣るキソジゴールドだが、角田ならオグリキャップ記念のときのように前でうまくさばいてくれるのではと期待感がもてた。
 さて、レース。スタートして直後、最外枠のアメージングレイスが落馬のアクシデント。このアメージングレイス。常に馬込みにいれて折り合う術を会得してきた。おもしろいもので、空馬になっても馬込みに自ら入っていこうとする。そして、この動きがレースの流れにアヤを作った。団子状態で、とてもオープンレベルの競馬とはいえないような超スローになりかけていたが、空馬を避けようとする意識や、この空馬のペースがあいまって、適度にバラけて競馬らしい流れが作られていった。イメージどおりのいい感じでレースを進めていたのが2番手につけたキソジゴールド。キョウトシチーは内々でなかなか外に出すポイントがみつからない。トーヨーシアトルは予想していたより、うまくなだめてスムーズに好位を追走している。空馬効果があったと思えた。2周目の向正すぎ、トーヨーシアトルが動いて先頭に先頭に躍り出る。キソジゴールドも脚がなかったわけではないが、スピードの絶対値の違いとでもいおうか、差を詰めていけるほどの感覚はもてない。キョウトシチーは結局、外に出せずじまい。前にいたツカサスーパーが空馬を避けて外に切り替えたときにあいたスペースをうまいこと突けて追撃態勢。もっとも、トーヨーシアトルはもはやセフティリード。焦点は2着争いに絞られたが、追う者の強み、粘っこく抵抗するキソジゴールドをキョウトシチーが1馬身交わしさった。そこから7馬身差の4着に高崎のグランドツアラー。例によって後方待機からジワジワと差を詰める毎度のレースパターン。5着にはもう一頭の中央馬バーニングブラッド。地元勢はライフアサヒの6着が最先着だった。
 トーヨーシアトルは父がカナダのチャンピオンサイヤー・ Vice Regent の直仔の Deputy Minister 、母の父が Seattle Slew 。望田さんが「平坦ダートのパワースピードに長けて、凄いマクリ脚がある血統」と記していたが、今日もそのイメージをもてるレースぶりだった。牝系をみてみると、母の全兄 Slew City Slew がダート10ハロンのG1を勝っているが、これが6歳時のこと。祖母 Weber City Miss がダート1800、2000のG1を勝っているが、これもまた6歳時のこと。まだ5歳のトーヨーシアトル。もうひと伸びの活躍が期待できそうだ。

レース成績